2017-01-01から1年間の記事一覧
(読了日:2017年12月15日) E・S・ガードナー「緋の接吻」 遊び人の富豪として知られる男が愛人との密会に使っていた部屋で額に真っ赤なキスマークを付けた状態で毒殺された。容疑者として拘束された女性の婚約者から依頼を受けた弁護士ペリイ・メイスンが真…
(読了日:2017年10月28日) ジョン・コリア「壜詰パーティ」 女と縁のないフランクは趣味で何かを蒐集して日々の慰めにしようと骨董品古道具店を訪ねる。何でも願いを叶えてくれる妖魔が入った壜を5ドルで買い取り、豪華な宮殿に美女を侍らせて夢のような時を…
(読了日:2017年6月24日) デイモン・ラニアン「ドロレスと三人の野郎ども」 セントルイスで抗争を続けて互いに大きなダメージを受けてきた三人の大物ギャングが和平会議を開くことに。その道すがら、近年頭角を現しつつある若手ギャングのファロネを殺害。会…
(読了日:2017年6月4日) レックス・スタウト「殺人鬼はどの子?」 探偵ネロ・ウルフ宅を約束もなく訪れた法律事務所の所長秘書バーサ・アーロンを助手のアーチーが迎えて事情を聞く。事務所の共同経営者の中に敵方の依頼人と通じている者がいるので調べてほ…
(読了日:2017年5月5日) ハワード・スプリング「郵便殺人」 新聞社でメッセンジャー・ボーイとして働いていた頃から同僚のシャスターに何かにつけて先を越されてきた新聞記者のミルナー。日々鬱屈をもたらす存在であるシャスターに対して殺意を覚えるように…
(読了日:2017年4月25日) ジャック・リッチー「エミリーがいない」 妻エミリーからの電話に顔色を失い、エミリーを街で見かけたという知人には「サンフランシスコへ行っている」と答えて手を震わせ、エミリーからの手紙を隠し、音楽室から聴こえるエミリーの…
(読了日:2017年4月21日) ローレンス・トリート「殺人のH」 車での長距離移動に同乗者を求める新聞広告がきっかけで意気投合したタンシイとギルフォードの女性二人組。誰かと電話で話した後、タンシイは一人でモーテルから姿を消す。ギルフォードから相談を…
Story 主人公チャーリーは殺人課所属の刑事。体調不良のため上司から長期休暇を取るように言われ、妻と義弟と一緒に山荘で時を過ごしている。そこへ妻の父親が再婚相手のベーダを連れてきた。彼女はアジアの血が入っており、どことなく蛇を連想させる不気味…
(最終更新日:2017年4月18日) 2015年秋から、たくさんの海外ミステリ短編を読んできました。その数およそ500以上 (ショートショートも含む) 。こうして多くの作品に触れるうち、気になる作家や作風が徐々にわかり始めてくるのもまた面白い手応えのひとつです…
(読了日:2017年4月14日) エラリイ・クイーン「気ちがいティー・パーティ」
(読了日:2017年4月11日) クリフォード・アッシュダウン「外務省公文書」 カジノで負けが込んだレドマイルに軍資金を貸して親しくなった怪盗プリングルは自宅に招待され。酔いに任せて相手が見せてきた重要外交文書をヒントに一儲けする方法を思い付く。駆け…
(読了日:2017年4月5日) 特に印象に残った作品についてのみ、感想を書いています。 5. ヘンリイ・スレッサー「花を愛でる警官」 花を愛でる心を持ったフラマー警部は、非常に美しい庭を持つ家に魅せられ、手入れをするマクベイ夫人と親しく言葉を交わす関係…
(読了日:2017年3月31日) ロバート・ブロック「ジョンとメアリー」 見苦しいほどの肥満妻メアリーに嫌悪感を抱くジョン。妻の親友フランシスと愛人関係になってからは殺意を覚えるほどに。念入りに用意したヒ素入りチョコレートで殺害を試みるが… 途中で結末…
2015年秋に江戸川乱歩編『世界短編傑作集』を読み始めてからというもの、よほど忙しい時以外は大体毎日アンソロジーか短編集を読んでいる。 昨年はウィリアム・アイリッシュ (コーネル・ウールリッチ) の短編集を読破して、ウールリッチ評伝にも夢中になった…
(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 主人公トミーは17歳にしてはひどく子どもっぽいナネットと結婚する。彼女が寝室へ持ち込んだブードゥー教の人形グアデロウペが黒魔術を使って結婚生活を妨害しよう…
Story ジャズ・エイジと大不況に挟まれた1920年代のマンハッタンを舞台に、主人公ウェイドとバーニスの劇的な出会い、激しい恋、愛と憎しみの入り混じった複雑な感情、そして狂い始める二人の運命が描かれる長編。
(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 主人公トミーは、電気修理の依頼を受けて訪問した豪邸の娘デイルから恋心を抱かれる。何度もわざとヒューズを壊しては連絡してくるデイルに辟易したトミーは、もと…
(読了日:2017年3月25日) ウィリアム・J・コーニッツ「死にいたる時間」 経済界の大物フランクの妻アデルが夫と愛人関係にあったメアリー・アンを射殺した後でこめかみを撃ち抜いて自殺した事件をパーカー刑事が探る。作者がニューヨーク市警の警官だったこ…
(読了日:2017年3月21日) A・H・Z・カー「決定的なひとひねり」 冒頭で「妻はかつて三人の人間を殺した」と明かされてからのサスペンス。美術館主事を名乗る男が以前雑誌で紹介された骨董の家具を見せてほしいと主人公宅を訪ねてくる。金額に折り合いがつけ…
(読了日:2017年3月16日) ヴォルテール「王妃の犬と国王の馬」
(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 主人公マーティはミュージカル・コメディ女優ゼルダに恋をする。彼の一途な気持ちに心を打たれたゼルダは女優を引退して結婚し、演技を求められずに済む平凡な暮ら…
(読了日:2017年3月9日) ジョン・アンソニー・ウェスト「肥満翼賛クラブ」 夫の肥満ぶりを競うという異様な趣旨のコンテストで優勝を狙うグラディスは運動好きで身体の引き締まった夫を太らせるべく奮闘する。驚きの速さで巨大化に成功した夫はライバルたち…
(読了日:2017年3月5日) R・オースチン・フリーマン「文字合わせ錠」 みんな大好きソーンダイク博士による懇切丁寧な暗号解読講義だよ!科学者ならではの緻密な謎解きを惜しげもなく披露するよ!才能を全く鼻にかけない上に相手がどんなに鈍くても決して見下…
(読了日:2017年2月25日) ニュートン・ニューカーク「探偵業の起源」
(読了日:2016年12月19日) ジョージ・ハモンド・コークス「キチンときれいに」 エレベーター係のメリーと現金給与運搬中の恋人が箱内で強盗に襲われた。刑事によると彼がこうした目に遭うのは二度目だといい、メリーが動揺している間に彼は連行されてしまう…
(読了日:2016年9月14日) ジョン・ディクスン・カー「赤いかつらの手がかり」
(読了日:2016年8月25日) ヘンリー・ウェイド「三つの鍵」
昨日『街角の書店 18の奇妙な物語』(創元推理文庫, 中村融編) に収録されているシャーリイ・ジャクスン「お告げ」を読んだ。「くじ」など不気味な雰囲気の作品であまりにも有名なジャクスンが、まさかこんなにほのぼのとした小品を書いていたとは!今年一番…
(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 友人と一緒に出かけたパーティーで、うんと歳の離れた裕福な作曲家ウィルビーから気に入られたポーリーンは、花束・本・衣服・手紙といった熱烈な愛情表現を受ける…
(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 主人公ブレアは、父の浮気が原因で母親と離ればなれの生活に。父はパーティー三昧の堕落した生活を送り、次から次に新しい恋人を作っては別れる始末。ブレアは家の…