(読了日:2021年12月26日)
マーガレット・ミラー「谷の向こうの家」
既読につき、読了ツイートは省略
ローレン・D・エスルマン「ボディガードという仕事」
ツアーを控えたカントリー歌手の護衛の仕事を私立探偵エイモス・ウォーカーの代わりに引き受けた同業者のエクルズが、ファンに取り囲まれた歌手を守ろうとして38口径で撃たれて死亡してしまい… ウォーカーという人物に特段の魅力を感じず。
トニイ・ヒラーマン「チーの呪術師」
どこが面白いのか1mmもわからず。かと言って再読する気にもならない。以上。
ロバート・ブロック「湖畔」
刑務所を出たばかりのラスティは獄死したマイクが日々自慢していた妻ヘレンに会いに行った理由とは…? ヘレンの台詞の訳し方に統一感がないせいで人物像がグラついてしまい、映画『メメント』のような手法がもたらすはずのインパクトまで台無し。モヤモヤして終了。
シャーリン・マクラム「恐ろしい女」
24年もの服役をまもなく終える連続幼児殺害犯アーマの姿を激写するよう、編集長から命じられた記者ジャッキーは、彼女が外見も名前も変えて新たな人生を始めようとしていることを嗅ぎつけ… 売上のためならば手段を選ばないマスゴミの本性に胸が悪くなる。
リンダ・バーンズ「ラッキー・ペニー」
元警官で現タクシー運転手のカーロッタは、ある夜拾った男性客に売上金を奪われる。ところがその男は盗んだ金をすぐに路上のゴミ箱に捨ててしまい… ミステリもユーモアもロマンスもすべてが中途半端。鼻っ柱の強いカーロッタの物言いが苦手。消化読書。
リンダ・グラント「最後の儀式」
マンション併設の療養棟で暮らす伯母の向かいの部屋で患者が殺された件を調べることになった私立探偵のキャサリンは、リハビリの一環として行われているスピーチ授業の教師として施設に潜入し… 入居者同士の「約束」が切ないが、その勇気と潔さが強く胸を打つ。
ローレンス・ブロック「自由への一撃」
旅先でふらりと立ち寄った銃砲店で特に理由もなくリボルバーを購入したエリオットが、次第に銃なしでは1日も過ごすことのできない人間に変わっていく様を淡々と描く。ブロック流の銃社会に対する警告が見事に表現されている。米国人全員に読んでほしい。
ウェンディ・ホーンズビー「少年」
貧しくて学のない両親のもとに生まれながら判事の座まで上り詰めたボナチェクには、謎の死を遂げた妹が何人もいた… 元高校教師の女性が回想する内容はあまりにも救いがない。手を差し伸べる人々のスノッブさなど、何から何までがいやらしくて苦々しい読後感。
ビル・プロンジーニ「近くの酒場での事件」
名無しのオプが酒場で一息ついていると、眼をギラギラ、よだれをダラダラ、手をブルブルさせた若い男が現れ、店主に向かって銃を突きつけた… 今回のオプはやたらめったらカッコいいぞ?何だ?と訳者を見たら田口俊樹さん!納得!スカダーの雰囲気だ!
マーシャ・マラー「道化師のブルース」
警護対象のゲーリーが失踪したフェスティバル会場の中を熱心に調べ回る私立調査員シャロンは、ゲーリーの道化師衣装を身に付けて白塗りの顔をした見知らぬ男の死体だった… 説明や描写に冗長な面があって退屈。シャロンの話し方がいちいち毒々しくてイヤ。
キャロリン・ウィート「ゴースト・ステーション」
アル中のリハビリから復帰したばかりの巡査部長モーリーンが生意気な新米警官とともに廃駅のパトロールに向かうと、落書き常習犯の少年たちのたまり場に酔った老人が迷い込んでおり… すぐにも誘惑に負けてしまいそうなAA会員の苦しみがリアル。