Aira's bookshelf

書棚の片隅でコーネル・ウールリッチ愛をささやく

2019-01-01から1年間の記事一覧

ローレンス・トリート編『スペシャリストと犯罪 アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (8)』

(読了日:2019年7月25日) まえがき ミステリの世界で警察小説なるジャンルを切り開いた作家ローレンス・トリート。彼の持つ柔和さ・謙虚さ・勤勉さといった、人としての魅力が自然と伝わってくる、優しい言葉遣いに満ちた文章。アメリカ探偵作家クラブ傑作選…

悪夢 (1941)

Story 全面鏡張りの八角形の部屋で錐を使って男を刺し殺すという不気味な夢から覚めたヴィンスは、

ブライアン・ガーフィールド編『犯罪こそわが人生 アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (9)』

(読了日:2019年7月17日) ヘレン・マクロイ「燕京奇譚」 年老いたロシア公使ヴォルゴルーギイの若くて美しい妻オルガ・キリーロヴナが一人で馬車に乗って出かけたきり行方不明となった悲しい理由が、彼女を慕っていた陸軍武官アレクセイの活躍のよって明らか…

ヘンリイ・スレッサー『うまい犯罪、しゃれた殺人』

(読了日:2019年7月15日) 「逃げるばかりが能じゃない」 勤め先の信託銀行から20万ドルもの大金を着服したポッターはあっさり自首をして刑務所へ。しかし、金の隠し場所に関してだけは意地でも口を割らず…

ビル・プロンジーニ & ジョー・ゴアズ編『現代アメリカ推理小説傑作選 1 』

(読了日:2019年7月12日) ダン・J・マーロウ「第二の人生」 死刑執行日が近付く中、当の死刑囚である自分よりもひどく精神的に追い詰められていく看守レイモンドを不思議に思う主人公は、臓器提供の意思を神経外科医に伝えた後、銃殺隊の待つ庭へ向かい… 何…

メアリ・ヒギンズ・クラーク編『ショウほど素敵な犯罪はない アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (11) 』

(読了日:2019年6月30日) ジョン・L・ブーリン「イーストポートでの再演」 演劇評論家ジャドスンが深夜に編集室である舞台批評を書いていると、その舞台に出演していたベテラン俳優のスピヴィーが突然姿を現し、かつて初舞台での演技を酷評された際、酔った…

パパ・ベンジャミン (1935)

Story 彼の曲を知らぬ者はいないと言われるほど有名なジャズ作曲家兼バンドリーダーであるエディ・ブロックが、ある日の明け方、まるで死人のように黒ずんだ不気味な顔をしてニューオーリンズ警察署に現れる。エディのただならぬ様子に戸惑うばかりの警部補…

小鷹信光編『ブラック・マスク異色作品集』

(読了日:2019年5月10日) フレデリック・ネベル「致命傷」 将来有望な若手ボクサーのジェフは、ネズミ面をした小男フィンクにつきまとわれるようになって以来顔色が冴えない。何らかの弱みを握られて日々金銭を巻き上げられている様子。対チャンプ戦の直前、…

オットー・ペンズラー編『魔術ミステリ傑作選』

(読了日:2019年3月29日) 01. クレイトン・ロースン「この世の外から」 「あの世から」として既読につき、読了ツイート省略。

ミシェル・スラング編『レディのたくらみ アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (2) 』

(読了日:2018年10月16日) 01. ジョイス・ハリントン「二人姉妹」 仲良く一緒に暮らす姉妹のマージョリーとオードリーは男性の理想が異常に高いせいでどちらも良縁に恵まれないまま中年の域に。そんなある日、マージョリーは一人で出かけたバーで声を掛けて…

2018年の読書活動を振り返って

2019 年。早くも一ヶ月が過ぎました。巷では「平成最後の〇〇」という言葉をよく目にするようになりました。これからますます新元号への期待も高まっていくのでしょうね。 2018 年。たくさんの出来事がありました。いろいろな変化も。まさかこんなことが… と…