2019 年。早くも一ヶ月が過ぎました。巷では「平成最後の〇〇」という言葉をよく目にするようになりました。これからますます新元号への期待も高まっていくのでしょうね。
2018 年。たくさんの出来事がありました。いろいろな変化も。まさかこんなことが… という経験もいくつかしました。そんな中、自分のすぐそばにはいつも海外ミステリのアンソロジーや個人短編集がありました。そのことが強く印象に残っています。なかなかページをめくる気分になれない時期もあったけれど、本と読書ノートとお気に入りの筆記具は常に手元に置いていました。もはやお守りのような存在なのかも。
では… 完全に時期を逸してしまいましたが 2018 年の読書活動をまとめてみます。
読んだ短編の数 (超短編を含む)
391 作品 (読書ノートにきちんと感想を書いたものだけで)
最初に読んだ短編
H・ペンティコースト「もの言う子牛」
最後に読んだ短編
コーネル・ウールリッチ「悲鳴を上げる本」
新たに好きになった二人組
ジョイス・ポーター「ドーヴァー主任警部 × マグレガー部長刑事」
ジャック・リッチー「ターンバックル部長刑事 × 相棒ラルフ」
ローレンス・トリート「ミッチ・テイラー刑事 × ジャブ・フリーマン鑑識主任」
ベスト短編15 (読んだ順)
01. キャスリーン・ゴッドリーブ「夢の家」 美しい切なさが棘のように刺さった
02. ジョゼフ・ペイン・ブレナン「浮遊術」蒸し暑い夏の夜に読みたい薄ら寒さ
03. ロアルド・ダール「この子ひとり」ダールの印象が180度変わった
04. ロバート・シェクリイ「完璧な女」そうそう SF でもなくなってきた
05. ヘンリー・スレッサー「受験日」全体主義国家はこんなにも生きづらい
06. チャールズ・E・フリッツ「不幸のクッキイ」おみくじクッキー恐怖症に
07. レイ・ラッセル「長い夜」これを読んでもアレに憧れる人がいるだろうか
08. ヘンリイ・スレッサー「世界一親切な男」都会的ユーモアが悲哀を引き立てる
09. ダニー・プラクタ「何時からおいでで」2018年最大の笑撃を受けた
10. レイ・ラッセル「部屋」国家による統制が肌に合わないとこんなことに
11. ビル・プロンジーニ「死の呪文」読後にじわじわと迫りくる可笑しみと恐怖
12. ナンシー・ピカード「同居人」一瞬の出来心が招いた結末に激しい虚無感
13. アンドリュー・クレイヴァン「これが最後よ」主人公の職人気質が妙に清々しい
14. ドロシー・A・コリンズ「キッチン・フロア」歯切れのよいルース・レンデル
15. ジョシュ・パークター「殺人へのご招待」重厚な雰囲気のひねりに思わず息を呑んだ
この記事を書きながら、改めて海外ミステリ短編の持つ奥深さに魅せられてしまいました。今年もまた、少しでも多くの短編と出会えますように…