Aira's bookshelf

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書棚の片隅でコーネル・ウールリッチ愛をささやく

自由の女神事件 (1935)

Story 機嫌の悪い妻との衝突回避のため、自由の女神の見物に出かけた刑事デントン。展望台までの螺旋階段を上っていく途中、休憩用ベンチで何度か隣り合わせになった太った男と軽く世間話をする。像内の見学を終えて下へ降りる途中、先ほどの男が忘れていっ…

E・D・ホウク編『風味豊かな犯罪 年刊ミステリ傑作選 '76 』

(読了日:2020年1月23日) ジャック・リッチイ「風味豊かな犯罪」 自宅の洗面器やトイレなどに大量のゼリーが入っている謎の現象の調査を頼まれてヴァンダヴィア邸を訪れた主人公は、依頼人ジェラルドの兄フランクの服を着た使用人がナイフで刺殺されているの…

ハンス・ステファン・サンテッスン編『現代アメリカ推理小説傑作選 3 』

(読了日:2020年1月17日) マイクル・アヴァロン「隣家の拳銃」 主人公ナンは、家の周りをうろつく不審者に備えて銃を買ったという話を隣人ジョーンから聞き、不吉な予感を覚えるが… ロバート・ブロック「触れてはならぬもの」 インドで映画を撮影中の俳優ハ…

エドワード・D・ホック編『現代アメリカ推理小説傑作選 2 』

(読了日:2020年1月12日) ミリアム・アレン・デフォード「雷鳥模様のナイフ」 大昔、とある集落で漁師をしていた若者がナイフで喉を切られて殺された。そのナイフに彫られていた模様から、同じ集落に住む彫刻家の青年が犯人ではないかと疑われるが… ジョー・…

ロバート・L・フィッシュ編『あの手この手の犯罪 アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (1) 』

(読了日:2020年1月2日) スタンリイ ・エリン「最後の一壜」 ワイン商ドラモンドが倉庫に保管している伝説の赤ワインに興味を持った大富豪カスーラスがワイン愛好家マレシャルを仲介人として10万フランでの買い取りを申し込むが… 各人の思惑が複雑に絡み合い…

ルーシー・フリーマン編『殺人心理学 (下) アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (5) 』

(読了日:2019年9月27日) ジョージ・ド・ルースネー・リオン「不足の成分」 手荒れに悩む妻リリーのため、手に優しい石鹸作りに精を出すロジャー。あらゆる脂肪を用いて試行錯誤した末、ついに理想の石鹸が完成するが… はっきりと書かないことで見事な「奇妙…

夜の闇の中へ (1987)

原題: Into The Night 訳者:稲葉 明雄 出版:ハヤカワ・ミステリ文庫 Story 生きることに何の意味も見出せないマデリンは、父親が遺した拳銃で自殺を図ることを思いつく。自分の人生に目的などというものがあっただろうか。これから見出すことがあるのだろ…

Don't Fool Me! (1935)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 主人公ジューンは、あるパーティでヘレンと知り合いになる。ヘレンはお世辞にも美人とは言えず、礼儀の基本もわきまえないタイプにもかかわらず、事あるごとにマー…

The Body Upstairs (1935)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 刑事ガルブレイズは、自宅で入浴していたところ、天井から血が滴り落ちてくることに気付く。上階の部屋へ立ち入ってみると、そこにはアイロンで頭を殴られて即死し…

Spanish―And What Eyes! (1935)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 大学生ロディは、21歳になる前に米国人と結婚したら叔母から200万ドルの遺産を相続できる権利を有する立場にあったが、彼が好きになるのは外国人の女性ばかりであっ…

Murder in Wax (1935)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 妻を捨てて別の女性とともに生きていこうと、ある男が決心した矢先、何者かによってその女性バーニスが殺されてしまう。そして、よりにもよってその男が殺人犯とし…

2019年の読書活動を振り返って

2020 年。例年より何となくさらにおめでたい雰囲気の漂う「令和最初のお正月」が終わったと思ったら、あっという間に二月も過ぎ去ろうとしています。

ルーシー・フリーマン編『殺人心理学 (上) アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (5) 』

(読了日:2019年8月21日) ドナルド・A・イエーツ「さらばわが愛、わが人生」 ポッターは長年想いを寄せ続けた女性が別の男性を選んだことをひどく恨み、ついに彼女を殺す決意をする。たった5ページのショートショート。ドラマ性が高いが、女性の正体が中盤で…

夜の闇の中へ

原題: Into The Night 訳者:稲葉 明雄 出版:ハヤカワ・ミステリ文庫

ウールリッチ研究を再開します

2019年8月以降、読書とまったく向き合うことができないまま数ヶ月を過ごしました。趣味に関して

ローレンス・トリート編『スペシャリストと犯罪 アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (8)』

(読了日:2019年7月25日) まえがき ミステリの世界で警察小説なるジャンルを切り開いた作家ローレンス・トリート。彼の持つ柔和さ・謙虚さ・勤勉さといった、人としての魅力が自然と伝わってくる、優しい言葉遣いに満ちた文章。アメリカ探偵作家クラブ傑作選…

悪夢 (1941)

Story 全面鏡張りの八角形の部屋で錐を使って男を刺し殺すという不気味な夢から覚めたヴィンスは、

ブライアン・ガーフィールド編『犯罪こそわが人生 アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (9)』

(読了日:2019年7月17日) ヘレン・マクロイ「燕京奇譚」 年老いたロシア公使ヴォルゴルーギイの若くて美しい妻オルガ・キリーロヴナが一人で馬車に乗って出かけたきり行方不明となった悲しい理由が、彼女を慕っていた陸軍武官アレクセイの活躍のよって明らか…

ヘンリイ・スレッサー『うまい犯罪、しゃれた殺人』

(読了日:2019年7月15日) 「逃げるばかりが能じゃない」 勤め先の信託銀行から20万ドルもの大金を着服したポッターはあっさり自首をして刑務所へ。しかし、金の隠し場所に関してだけは意地でも口を割らず… 「金は天下の回りもの」 同僚とのポーカーで一週間…

ビル・プロンジーニ & ジョー・ゴアズ編『現代アメリカ推理小説傑作選 1 』

(読了日:2019年7月12日) ダン・J・マーロウ「第二の人生」 死刑執行日が近付く中、当の死刑囚である自分よりもひどく精神的に追い詰められていく看守レイモンドを不思議に思う主人公は、臓器提供の意思を神経外科医に伝えた後、銃殺隊の待つ庭へ向かい… 何…

メアリ・ヒギンズ・クラーク編『ショウほど素敵な犯罪はない アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (11) 』

(読了日:2019年6月30日) ジョン・L・ブーリン「イーストポートでの再演」 演劇評論家ジャドスンが深夜に編集室である舞台批評を書いていると、その舞台に出演していたベテラン俳優のスピヴィーが突然姿を現し、かつて初舞台での演技を酷評された際、酔った…

パパ・ベンジャミン (1935)

Story 彼の曲を知らぬ者はいないと言われるほど有名なジャズ作曲家兼バンドリーダーであるエディ・ブロックが、ある日の明け方、まるで死人のように黒ずんだ不気味な顔をしてニューオーリンズ警察署に現れる。エディのただならぬ様子に戸惑うばかりの警部補…

小鷹信光編『ブラック・マスク異色作品集』

(読了日:2019年5月10日) フレデリック・ネベル「致命傷」 将来有望な若手ボクサーのジェフは、ネズミ面をした小男フィンクにつきまとわれるようになって以来顔色が冴えない。何らかの弱みを握られて日々金銭を巻き上げられている様子。対チャンプ戦の直前、…

オットー・ペンズラー編『魔術ミステリ傑作選』

(読了日:2019年3月29日) 01. クレイトン・ロースン「この世の外から」 「あの世から」として既読につき、読了ツイート省略。 02. ラドヤード・キプリング「スドゥーの邸で」 遠く離れて暮らす息子の容態が芳しくないことに心を痛める老家主スドゥーは魔術を…

ミシェル・スラング編『レディのたくらみ アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (2) 』

(読了日:2018年10月16日) 01. ジョイス・ハリントン「二人姉妹」 仲良く一緒に暮らす姉妹のマージョリーとオードリーは男性の理想が異常に高いせいでどちらも良縁に恵まれないまま中年の域に。そんなある日、マージョリーは一人で出かけたバーで声を掛けて…

2018年の読書活動を振り返って

2019 年。早くも一ヶ月が過ぎました。巷では「平成最後の〇〇」という言葉をよく目にするようになりました。これからますます新元号への期待も高まっていくのでしょうね。 2018 年。たくさんの出来事がありました。いろいろな変化も。まさかこんなことが… と…

ジョン・ボール編『犯行現場へ急げ アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (4) 』

(読了日:2018年10月07日) ロバート・L・フィッシュ「クランシーと飛込み自殺者」 地下鉄駅で見つかった礫死体の身元はタクシー運転手のケリィと判明するがクランシー警部補は他殺と睨む。彼の自宅を調べると小型カメラや写真引き伸ばし機などが見つかり… 主…

EQ 編集部編『英米超短編ミステリー50選』

(読了日:2018年09月14日) トニー・ウィルモット「過去の秘密」 お昼休憩で訪れる公園でよく見かける若い娘と言葉を交わすことをささやかな楽しみにしている市職員スマイズは、その娘が古い車の所有者について熱心に調べ回っていることを職場で偶然に知って…

アイザック・アシモフ他編『ビッグ・アップル・ミステリー マンハッタン12の事件』

(読了日:2018年8月28日) ジェイムズ・ヤッフェ「春爛漫のママ」 甥夫婦に脛を齧られながら暮らす裕福な伯母マーガレットは友人がいない孤独を紛らわせようとして新聞に友人募集の広告を出す。農園主キースと文通で親しくなり、ついに彼がニューヨークへやっ…

エラリー・クイーン編『新世界傑作推理12選』

(読了日:2018年8月9日) P・G・ウッドハウス「エクセルシオー荘の悲劇」 引退した船乗りたちが暮らす下宿屋の一室でガナー元船長が毒殺された。コブラの毒による過失死とされたが、他殺だと確信する女主人ピケットは探偵スナイダーに相談する。生意気な助手…