メアリ・ヒギンズ・クラーク編『ショウほど素敵な犯罪はない アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (11) 』
(読了日:2019年6月30日)
ジョン・L・ブーリン「イーストポートでの再演」
演劇評論家ジャドスンが深夜に編集室である舞台批評を書いていると、その舞台に出演していたベテラン俳優のスピヴィーが突然姿を現し、かつて初舞台での演技を酷評された際、酔った勢いでジャドスンを狙撃しようとして失敗したことを告白するが… 何気ない賞賛や批判の言葉には人の一生を良くも悪くも左右する大きな力が秘められていることを訴えてかけてくる作品。1979年初出の短編であっても全く時代を感じないのはテーマがそれだけ普遍的である証拠だと感じた。批評をするのは自由とはいえ常に大きな責任が伴うこともまた世の常。言葉は大切。
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