Aira's bookshelf

書棚の片隅でコーネル・ウールリッチ愛をささやく

今日がわたしのアイリッシュ記念日

今朝、不思議なことがあってうれしくなった。

なぜかしら急に書棚の整理をしたい欲求に駆られて早速実行に移す。昨年秋から買い集め始めた海外ミステリのアンソロジー各種を中心に整頓する。 

ウィリアム・アイリッシュ短編集、3だけ黄緑の背中か…
どうせなら赤で揃えたい気がするけど…
ひょっとしてどこかにそこそこキレイな状態の赤背が出てないかな…
いやいや、出会った時の本こそが運命の子なのだから、買い替えなんてないよな...
でも、もし赤背… いや、しかし…
(しばしリピート)

そして、ふと昨年の手帳を見返してみて気付いた。乱歩編『世界短編傑作集』の「爪」が強烈な印象を残したウィリアム・アイリッシュなる作家。彼はどんな人物だったのか。他にどんな作品を残したのか。それを知りたくて知りたくてたまらなくなり、手元の本やインターネットで彼について調べだしたあの日。それが今日と同じ12月7日だったことに。 

思えば、あの時からアイリッシュ愛の日々が始まったのだ。それ以来、わたしの趣味生活がどんなに充実することになったか。アイリッシュには「ありがとう」と「大好きです」の言葉しかない。 

I Know Your Line (1928)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介)

Column

可憐、おてんば、放埓、欲張り、金目当て… さまざまなタイプの女性が使う手管の数々を槍玉に上げたコラム

Aira's View

ウールリッチ先生がいかに女嫌いだったかに思いを馳せて終了。

The Good Die Young (1928)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介)

Story

うぶで世間知らずのメアリーは、刺激のある生活を求めてマンハッタンへやってくる。そこで知り合った自称「金庫破りの女王」エドナに担がれ、映画俳優ドルトンの邸宅へ押し入る羽目になったメアリーだったが、よりにもよってドルトンから一目惚れされて…

Aira's View

あらすじを読む限り、1950~60年代に第一線で活躍した頃のウールリッチ作品に似た香りがするが、エンディングにはかなり突飛な出来事が用意されており、評伝執筆者によれば「大凡作」とのこと。そこまで言われるとむしろ読んでみたくなるのがファンの心理なのでは?