Aira's bookshelf

書棚の片隅でコーネル・ウールリッチ愛をささやく

Murder in Wax (1935)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介)

Story

妻を捨てて別の女性とともに生きていこうと、ある男が決心した矢先、何者かによってその女性バーニスが殺されてしまう。そして、よりにもよってその男が殺人犯として逮捕、死刑宣告を受けてしまい…

Aira's View

殺された女性の名前は 1932 年の長編『マンハッタン・ラブソング』に登場する女性バーニス・パスカルと同じで、主な筋立ても同作と似通ってよっている。ただし、本作は男の妻の目線から語られており、最後にはやや無理矢理な感じが否めないツイストが待っている。ウールリッチが一人称で女性キャラクターを描いた初めての作品。