(読了日:2020年1月12日)
ミリアム・アレン・デフォード「雷鳥模様のナイフ」
大昔、とある集落で漁師をしていた若者がナイフで喉を切られて殺された。そのナイフに彫られていた模様から、同じ集落に住む彫刻家の青年が犯人ではないかと疑われるが…
ジョー・ゴアズ「悲しくも血ぬられた時」
ペスト大流行中のロンドンにて、主人公の友人キットが刺殺された。謀殺に違いないと訴える名家の元女中アンの話を聞き、真相を探りに出かける主人公だったが…
リリアン・デ・ラ・トーレ「愚者の依頼人」
クウェーカー教徒の女性サラを絞殺して小川へ捨てた罪で裁判にかけられたスペンサーは、当時の法に則り、自身の弁護士となって法廷に立った。サラは溺死したのだと証明できるかどうかが最大の争点となったが…
ヘレン・マクロイ「北京奇譚」
既読につき、省略。
ビル・プロンジーニ「決断」
雇い主が待つ大牧場まで馬で移動する途中で飲み水を切らしてしまったストラットンは、谷間に建つ小屋の庭先に井戸が掘られているのを見つける。小屋から出てきた若くて美しい女性の顔には、ひどく暴力を振るわれてできたと思われる痣や傷がいくつもついており… 二段組みで6ページ程度の超短編ながら、グッとくる名作。プロンジーニの最高傑作に出会えたかもしれない。迷いに迷った結果、ストラットンが下した決断に溢れる優しさに感動することしきり。長く忘れられない傑作になりそう。
ジョン・ディクスン・カー「もう一人の絞首人」
馬具商を営むランドールが店先で顔を激しく殴打されて殺された。街の鼻つまみ者であるフレッドが逮捕され、絞首刑を言い渡されるが…
ヘンリイ・スレッサー「伯父モンロウ・サンダースンによるアメリカ文学に関する覚え書」
主人公の伯父モンロウの若き妻シオドーラは、ある雑誌に連載中の小説に出てくる女主人公に共感するがあまり、彼女と同じく死の床に就こうとしている。何とかして妻を救おうと、モンロウは小説の作者ベイリー氏を自宅へ招待し…
エドワード・D・ホック「ストーリーヴィルのリッパー」
瀕死の石油王キンズマンから「生き別れた娘で、今は売春婦をしているベスを連れ戻してくれ」と頼まれた銃の名手スノウは、ベスの働く街でジャック・ザ・リッパーに似た手口の連続殺人が発生していることを知り…
モリス・ハーシュマン「危険な求婚」
妙齢のアメリカ人女性ハリエットは、パリを旅行中に出会った男アンリから、知り合って間もなく求婚される。返答を迫る彼に戸惑いつつも「今までの暮らしを捨てるわけにはいかない」と伝えて米国に戻る。そして五年後…
ジェイム・サンダヴァル「遥かなる家路」
自宅近くの灯台に元教師のアビーが住み込み始めて以来、両親が急速に不仲になっていくのに気付いた主人公は、父親がアビーに子供を産ませていたことを知り…
エリック・アンブラー「ベオグラード ー 1926」
既読につき、省略。
ジョン・L・ブーリン「オースティン殺人事件」
探偵ヴァンスと助手ヴァン・ダインが地方検事マーカムに誘われて出かけた仮装パーティーにて、主催者で俳優のオースティンが自室でめった刺しにされて殺されてしまい…
クレイトン・マシューズ「遺産」
幼い頃に事故で両親を亡くしたカイルは、伯母アギーに引き取られるが、彼女の夫リーロイから疎まれ、頻繁に鞭で打たれる生活を送っていた。やがて、アギーが痩せ衰え、ほぼ寝たきりの毎日になった矢先、突然リーロイの姿が消え…
エラリイ・クイーン「ゲティスバーグの喇叭」
既読につき、省略。
ロバート・L・フィッシュ「二重おばけの冒険」
外交問題解決のため、英国が手を結ぼうとしているアフリカ植民地の代表者ケネバンク将軍が、謎めいたメモを残して失踪してしまった。英国内務省に勤める兄の頼みを受け、シュロック・ホームズが助手ワトニイとともに奔走する。