Aira's bookshelf

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書棚の片隅でコーネル・ウールリッチ愛をささやく

舞踏会の夜 (1927)

Story

週給50ドルで働く銀行員のテッドは、招待状を持たずに高級パーティーに忍び込んではお金持ちの女の子と親しくなって楽しい時を過ごすことを秘かな趣味にしている。あるパーティーで出会ったジョイスに一目惚れしたテッドは、彼女が参加することになっているデビュタント (社交界デビュー) の舞踏会にも潜り込むことに。当日、いつもより念入りにめかし込んで会場へ向かったテッドを待ち受ける騒動とは…?

Aira's View

2016年10月現在、邦訳で読むことができるウールリッチ短編のうち最も古い作品。作家デビューして約一年半の頃に書かれたロマンスもの。知らずに読んだらウールリッチ作とは気付かない人もいるのでは。人物描写や物語の展開には浅さが感じられ、思わず苦笑させられるご都合主義もチラホラだが、当時のウールリッチが持っていたであろう純粋さ・繊細さが伝わってくるところはファンとして心地よい。門野集さんのサラッとした都会的な訳がよく似合っている。

原題: The Gate Crasher
訳者: 門野 集 

踊り子探偵―コーネル・ウールリッチ傑作短篇集〈2〉 (コーネル・ウールリッチ傑作短篇集 2)

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