Aira's bookshelf

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書棚の片隅でコーネル・ウールリッチ愛をささやく

ジョン・ボール編『犯行現場へ急げ』

(読了日:2018年10月07日) ロバート・L・フィッシュ「クランシーと飛込み自殺者」 地下鉄駅で見つかった礫死体の身元はタクシー運転手のケリィと判明するがクランシー警部補は他殺と睨む。彼の自宅を調べると小型カメラや写真引き伸ばし機などが見つかり… 主…

EQ 編集部編『英米超短編ミステリー50選』

(読了日:2018年09月14日) トニー・ウィルモット「過去の秘密」 お昼休憩で訪れる公園でよく見かける若い娘と言葉を交わすことをささやかな楽しみにしている市職員スマイズは、その娘が古い車の所有者について熱心に調べ回っていることを職場で偶然に知って…

アイザック・アシモフ他編『ビッグ・アップル・ミステリー マンハッタン12の事件』

(読了日:2018年8月28日) ジェイムズ・ヤッフェ「春爛漫のママ」 甥夫婦に脛を齧られながら暮らす裕福な伯母マーガレットは友人がいない孤独を紛らわせようとして新聞に友人募集の広告を出す。農園主キースと文通で親しくなり、ついに彼がニューヨークへやっ…

エラリー・クイーン編『新世界傑作推理12選』

(読了日:2018年8月9日) P・G・ウッドハウス「エクセルシオー荘の悲劇」 引退した船乗りたちが暮らす下宿屋の一室でガナー元船長が毒殺された。コブラの毒による過失死とされたが、他殺だと確信する女主人ピケットは探偵スナイダーに相談する。生意気な助手…

エラリー・クイーン編『世界傑作推理12選 & One 』

(読了日:2018年7月31日) エドナ・セント・ヴィンセント・ミレー「「魚捕り猫」亭の殺人」 妻マーゴを亡くして以来、自ら経営するレストランの賑わいまで失ってしまったジャン・ピエール。そんな淋しい彼の心の友は、店の水槽で長らく飼ってきた鰻のフィリッ…

エラリイ・クイーン編『クイーンズ・コレクション 2』

(読了日:2018年6月3日) バーバラ・オウエンズ「軒の下の雲」 既読につき、読了ツイート省略。 トマス・ウォルシュ「いけにえの山羊」 ホテルのエレベーターで出会い、ほどなくのっぴきならに間柄となった男と女。彼らには障害となる一人の男の存在が。二人…

スクリーンの中の女 (1934)

Story 脅迫状を頻繁に受け取るようになった女優マーサ・メドウズの身辺警護を命じられたガルブレイズ刑事は早速撮影所へと足を運ぶ。撮影中も彼女から目を離さなくて済むようにメドウズ主演作の監督に協力を依頼するが、ガルブレイズの隙をついて監督がスタ…

Walls That Hear You (1934)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 主人公は、街で小さな店を営む電気工の男性。ある日、警官が店を訪れ、主人公の弟エディが見るも無残な死体となって路地裏で発見されたことを告げると…

死の治療椅子 (1934)

Story 歯痛に悩むロッジは腕のよい歯科医である友人スティーヴの元を訪れるが、先に来院していた貧しい身なりの患者が治療中におかしな唸り声を上げたあと急死してしまう。調べによると死因は致死量ちょうどの青酸カリ。スティーヴが容疑者として警察に連行…

The Very First Breakfast (1934)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 料理が大の苦手な新妻ロバーツは、夫のケンに気付かれないよう、近所のレストランから毎日朝食を配達してもらっていたが… Aira's View ウールリッチがこの二人にど…

The Next Is on Me (1934)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 酒場で知り合った二人の男性。傲慢な女にあしらわれた体験をお互いに愚痴り合っているうちに…

Insult (1934)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 極めて器量の悪いボードビル (歌・踊り・対話などを組み合わせた軽喜劇の意) 女優のリジーは、ホテルから劇場までの移動中、一人の水兵が自分を尾行していることに…

Between the Acts (1934)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 離婚成立後、それぞれ新しい恋人と付き合ってきた元夫婦が、とある劇場で偶然の再会を果たす。今の恋人がいかに自分にとって不釣り合いな存在であるかを認識した二…

I Love You, Paris (1933)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 主人公は社交ダンスの教師をしている中年男性。年の離れた女性生徒に恋心を抱くが、彼女の側からすれば彼の存在は単なる「ダンス教師」でしかなかった。やがて、彼…

エラリイ・クイーン編『EQMM アンソロジー II 』

(読了日:2018年1月3日) レックス・スタウト「ワールド・シリーズの殺人」 客人を接待するために否応なく野球観戦に出かける私立探偵ネロ・ウルフと助手アーチー・グッドウィン。試合は複数の主力選手がエラーを連発する異様な展開に。実は彼らがクラブハウ…

エラリイ・クイーン編『EQMM アンソロジー I 』

(読了日:2017年12月15日) E・S・ガードナー「緋の接吻」 遊び人の富豪として知られる男が愛人との密会に使っていた部屋で額に真っ赤なキスマークを付けた状態で毒殺された。容疑者として拘束された女性の婚約者から依頼を受けた弁護士ペリイ・メイスンが真…

各務三郎編『クイーンの定員 IV 傑作短編で読むミステリー史』

(読了日:2017年10月28日) ジョン・コリア「壜詰パーティ」 女と縁のないフランクは趣味で何かを蒐集して日々の慰めにしようと骨董品古道具店を訪ねる。何でも願いを叶えてくれる妖魔が入った壜を5ドルで買い取り、豪華な宮殿に美女を侍らせて夢のような時を…

各務三郎編『クイーンの定員 III 傑作短編で読むミステリー史』

(読了日:2017年6月24日) デイモン・ラニアン「ドロレスと三人の野郎ども」 セントルイスで抗争を続けて互いに大きなダメージを受けてきた三人の大物ギャングが和平会議を開くことに。その道すがら、近年頭角を現しつつある若手ギャングのファロネを殺害。会…

エラリイ・クイーン編『クイーンズ・コレクション 1』

(読了日:2017年6月4日) レックス・スタウト「殺人鬼はどの子?」 探偵ネロ・ウルフ宅を約束もなく訪れた法律事務所の所長秘書バーサ・アーロンを助手のアーチーが迎えて事情を聞く。事務所の共同経営者の中に敵方の依頼人と通じている者がいるので調べてほ…

エラリー・クイーン編『完全犯罪大百科 (上) 悪党見本市』

(読了日:2017年5月5日) ハワード・スプリング「郵便殺人」 新聞社でメッセンジャー・ボーイとして働いていた頃から同僚のシャスターに何かにつけて先を越されてきた新聞記者のミルナー。日々鬱屈をもたらす存在であるシャスターに対して殺意を覚えるように…

マーティン・H・グリーンバーグ編『新エドガー賞全集 アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (14) 』

(読了日:2017年4月25日) ジャック・リッチー「エミリーがいない」 妻エミリーからの電話に顔色を失い、エミリーを街で見かけたという知人には「サンフランシスコへ行っている」と答えて手を震わせ、エミリーからの手紙を隠し、音楽室から聴こえるエミリーの…

ビル・プロンジーニ編『エドガー賞全集 (下) アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (6) 』

(読了日:2017年4月21日) ローレンス・トリート「殺人のH」 車での長距離移動に同乗者を求める新聞広告がきっかけで意気投合したタンシイとギルフォードの女性二人組。誰かと電話で話した後、タンシイは一人でモーテルから姿を消す。ギルフォードから相談を…

コブラの接吻 (1935)

Story 主人公チャーリーは殺人課所属の刑事。体調不良のため上司から長期休暇を取るように言われ、妻と義弟と一緒に山荘で時を過ごしている。そこへ妻の父親が再婚相手のベーダを連れてきた。彼女はアジアの血が入っており、どことなく蛇を連想させる不気味…

【読書ログ:番外編】忘れがたい短編いろいろ

(最終更新日:2017年4月18日) 2015年秋から、たくさんの海外ミステリ短編を読んできました。その数およそ500以上 (ショートショートも含む) 。こうして多くの作品に触れるうち、気になる作家や作風が徐々にわかり始めてくるのもまた面白い手応えのひとつです…

ビル・プロンジーニ編『エドガー賞全集 (上) アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (6) 』

(読了日:2017年4月14日) エラリイ・クイーン「気ちがいティー・パーティ」 ウイリアム・アイリッシュ「晩餐後の筋書」 ローレンス・G・ブロックマン「なまず物語」 魚類学者ジョナサン・スミス宅の階段に男の死体が転がっていた。ジョナサンは夢遊病者ゆえ…

各務三郎編『クイーンの定員 II 傑作短編で読むミステリー史』

(読了日:2017年4月11日) クリフォード・アッシュダウン「外務省公文書」 カジノで負けが込んだレドマイルに軍資金を貸して親しくなった怪盗プリングルは自宅に招待され。酔いに任せて相手が見せてきた重要外交文書をヒントに一儲けする方法を思い付く。駆け…

アイザック・アシモフ他編『ミニ・ミステリ100』

(読了日:2017年4月5日) 特に印象に残った作品についてのみ、感想を書いています。 5. ヘンリイ・スレッサー「花を愛でる警官」 花を愛でる心を持ったフラマー警部は、非常に美しい庭を持つ家に魅せられ、手入れをするマクベイ夫人と親しく言葉を交わす関係…

ハロルド・Q・マスア編『眠れぬ夜の愉しみ アメリカ探偵作家クラブ傑作選 (3) 』

(読了日:2017年3月31日) ロバート・ブロック「ジョンとメアリー」 見苦しいほどの肥満妻メアリーに嫌悪感を抱くジョン。妻の親友フランシスと愛人関係になってからは殺意を覚えるほどに。念入りに用意したヒ素入りチョコレートで殺害を試みるが… 途中で結末…

本読みが楽しくて仕方ない

2015年秋に江戸川乱歩編『世界短編傑作集』を読み始めてからというもの、よほど忙しい時以外は大体毎日アンソロジーか短編集を読んでいる。 昨年はウィリアム・アイリッシュ (コーネル・ウールリッチ) の短編集を読破して、ウールリッチ評伝にも夢中になった…

Women Are Funny (1932)

(未邦訳作品につき『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房) を参考に内容を紹介) Story 主人公トミーは17歳にしてはひどく子どもっぽいナネットと結婚する。彼女が寝室へ持ち込んだブードゥー教の人形グアデロウペが黒魔術を使って結婚生活を妨害しよう…